2014年8月5日火曜日

ユームラウトのこと。

平素より大変お世話になっております。
wearerのYKです。
フジロックには出るまで行かないと決めております。
いや、割とまじで。

☆☆☆

8月9日(土)渋谷LUSHにて、wearerの次のライヴがあります。
ユームラウトというバンドがCDを全国リリースしまして、この日のイベントはそのお祝い、いわゆるリリース・パーティなのです。
大事な友達の、大事なお祝い。
僕は、いつにもまして、高まっております。
今日は、そんなユームラウトの話を。

☆☆☆

僕らwearerが企画を始めてからというもの、そのほとんど全てに出演してくれているのが、このユームラウトというバンドです。
どう考えても、wearer企画最多出演は彼らです。
要するに、音楽的にも、人間的にも、僕は彼らをすごく信頼しているということです。

そしてこのユームラウトというバンド。
西村くんという、素晴らしいソングライターの歌を、どこまでもまっすぐで、それでいてひねくれたまま届けようとする、まるで中2の片想いのようなバンドです。
つまり最高だということです。

☆☆☆

ユームラウトのギター/ヴォーカルである西村くんとはじめて出会ったのは、もう5年以上前のこと。
忘れもしない渋谷LUSHだった。
というのも、それがwearerにとって、初めてライヴハウスから話をもらったライヴだったからだ。

wearerを組んで曲を作ったものの、サラリーマンやりながらまともにロック・バンドなんかできるんだろうか…そんなふうにモヤモヤしていた僕に、当時渋谷LUSHのブッキングだった劔樹人という人が、ライヴをやりませんか、と声をかけてくれた。
ライヴハウスにしてみればなんでもない誘いだったのかも知れないが、僕は、そのお声がけが本当に嬉しかった。
例え平日でも、出番が遅めで、リハーサルをやらなければ、ライヴができる。
僕はメンバーを説得して、とにかく飛び込んでみることにした。
それが、今日のwearerのはじまりです。

話が逸れた。
とにかく、その記念すべきライヴで出会ったのが、当時は弾き語りをしていた、ユームラウトの西村のぶひろという男だった。

☆☆☆

お酒を飲んでちょっと話せば、西村くんは、嘘のつけない、すごくチャーミングな男なのだと、すぐにわかった。
我々は出会って間も無く、すぐに仲良くなった。

出会った頃の西村くんは、確かまだ大学生だった。
とにかくいい声で、いいメロディを歌っていて。
僕よりうんと年下だけれど、ミュージシャンとしての活動歴は、僕よりうんと先輩で。
一見腰が低いようで、それでもやっぱりてっぺんを睨みつけて、俺もいつかやってやりますよ、という気概に満ち溢れていた。
僕は勝手に彼のことを同志だと思い込み、一緒にお酒を沢山飲んだ。
飲みの手配も、いつもスムーズで、そんなところでも、僕は彼にいつも甘えてばかりいた。

仲良くなってからは、僕は西村くんといくつもの夜を越えてきた。
僕が飲んで帰れなくなって西村くんの家に泊めてもらい、翌朝西村くんが用意してくれた朝食を食べながら、「ねえ、今日どうする?」と彼氏彼女的な会話をする、ということが、ひと月に何度も何度もあった。

ひどい時には、クリスマス・イヴとクリスマスの2daysを共に過ごしたこともあった。
イヴに飲んだくれた後のクリスマスの昼下がり、西村くんの家で彼の新曲のデモを聴きながら、俺が可愛い女の子とかでなくて本当にすまない、と、僕は心の中で、心の底から、詫びた。

☆☆☆

西村くんは、器用なようでいて実は不器用な人で。
時に空回りする情熱を、外野のいらん野次にへし折られそうになりながらも、とにかく頑固に自分のやり方を貫いてきた人で。
彼のもてあました熱が、ときに誰にもうまく伝わらずに、やけくそみたいに飲みまくった打ち上げ後の明け方の空に消えて行くだけ。
そんな時期もあった。

だから、ユームラウトが今のメンバーになって思い切り走り出したとき、僕はその西村くんの不器用な想いが、届くべきところに届いたような気がして、なにか嬉しかった。
ロックンロールは、誰がなんと言おうが、いつまでだって続けたやつの勝ちなんだ。
そう思った。

☆☆☆

ユームラウト、というか西村くんの話ばかりになってしまったけど、他のメンバーにも、もちろんお世話になっております。
特にキーボードの346くん。
実は346くん、僕らwearerのサポートを何度かしていただいてまして。
それも、彼がサポートしてくれたのは、totosとCALENDERSとの3マンとか、DE DE MOUSEとの対バンとか、とにかく超重要ギグの時ばかり。
本当に助けられました。
すげえ楽しかったなー。
彼みたいな華のあるキーボーディスト、そうそういないよ。
大好きだぜ。
また一緒にbaby blueをハモりたいです。

☆☆☆

そんな、公私をともにしてきたソウルメイトであるユームラウトが、とうとうCDを出しました。
片想いが、片想いのまま、お店に並び、あなたのもとへ届く。すてきじゃないか。
夢って叶うんだぜ。嘘じゃないよ。
僕は本当に嬉しい。

僕はいつも、ユームラウトの「さらば」という曲をライヴで聴くと、なぜだか泣いてしまうんだ。
8月9日も、きっと最高の演奏をしてくれるんだろうな。
そして僕はまた泣くんだろうな。

この大事なお祝いのイベントに出られること、本当に光栄に思ってます。
この日はユームラウトと、ユームラウトが大好きな皆さんのために、心をこめて東京の夜廻します。

8月9日、とにかく最高の夜にしたいです。
何卒よろしくお願いいたします。
そして、ありがとう、おめでとう、ユームラウト!